リウマチに対する訪問マッサージ・訪問鍼灸の施術例
鶴見区生麦在住
89歳 女性 息子夫婦、孫と4人暮らし
リウマチ
主訴
・朝の手足の指のこわばり
・膝関節の痛み
・首の痛み
・腰の痛み
訪問マッサージ・訪問鍼灸を受けるきっかけ
14年前にリウマチと診断をされて、抗リウマチ薬などを服用したり、肺炎などの合併症の予防のために漢方を服用しておりましたが、数年前から指をはじめ色んな部位の骨の変形が始まったことで、全身に痛みが出始めました。
痛みで歩くのも辛かったり、朝に指のこわばりが強く出ることで自力で起き上がるときに力が入らないなど、とにかく日常生活で普通に暮らすというのが困難になってきました。
息子さんが元々、当院の院内に通われていたこともあり、息子さんの勧めで訪問での治療をしてみることにしました。
施術内容
【頻度】週2回
【施術時間】30~40分
施術内容は鍼灸とマッサージを組み合わせて行い、特に辛い「手のこわばり」「腰痛」に対して入念に施術をしていきました。
例えば、手のこわばりの場合、手の甲に鍼灸をおこなったり、腕の方からマッサージで筋肉をほぐしてあげることが効果的で、朝のこわばりを緩和させることができます。
腰痛に対しては、骨が曲がっていたり、骨密度が薄くなっていることもあり、マッサージの強さを調整して安全性を考慮して施術をおこなうようにしました。
このように、各部位ごとに治療ポイントがあったり、リウマチによって身体が弱っているところは状態を見ながら施術をしていくようにしていきます。
訪問マッサージ・訪問鍼灸を受ける前のご様子
主に以下の4つの症状に悩まされており、4つ全部同時に症状が出ているわけではありませんでしたが、数年の間にその時々で痛みが発症して生活が辛い状況でした。
〔指のこわばり〕
朝が1番辛く、午後になると少し症状が軽減しますが、指の曲げ伸ばしをするときには痛みがありますし、食事の際にお椀などを持つのも痛みがあって長時間持てない状況でした。
特に朝起きて、トイレに行こうとした際に手や腕に力が入らず、上手く起き上がることが出来なかったので、そのような時にはご家族に身体を起こしてもらっている状態でした。
〔腰痛〕
慢性的に腰痛があり、痛みが強い時には身動きが取れず、1日の大半をベッドの上で過ごすような時もありました。
普段でも、座っている状態から立ち上がる時に「ピキッ」とした瞬間的な強い痛みが出るので、その都度痛みに耐えながら起き上がるような状態でした。
〔膝関節の痛み〕
骨の変形とともに、変形性膝関節症を併発しており、ひどい時には膝に水も溜まり、歩くのが辛く、特に階段の上り下りの時に痛みで力が入らない状態となっておりました。
〔首の痛み〕
首の骨(頸椎)の変形もあり、特に後ろを向く動作が辛かったり、いろんな枕を使っても合わない状態で横になっている時にも痛みが出て、寝つきが悪い日が続いておりました。
訪問マッサージ・訪問鍼灸を始めて・今後の課題
最初の目標は「日常生活を一人で過ごせるようになる」というお話しをして、特に辛い手の指のこわばりと腰痛を重点的に施術をおこなっていきました。
訪問マッサージ・鍼灸を始めて、3カ月ほど経った現状をお伝えしていきたいと思います。
〔指のこわばり〕
施術を始めて数回で朝のこわばりが軽減することができましたが、指の曲げ伸ばしや日中に常時ある軽い痛みは常にある状態なので、今後の施術でこれらを解消していく必要があります。
しかし、ご本人曰く、朝ベッドから起き上がる時にしっかり踏んばることができるようになったのは大きく、変化を実感できているので今後の変化が楽しみとのことです。
〔腰痛〕
姿勢も丸まっているため、最初は一進一退でしたが、1カ月ほど施術をしたところ、「ピキッ」とする強い痛みは消え、「ズーン」と重だるいような痛みが残っているのが今後の課題となっている状態です。
目標の1つであった「歩く」「普通に生活する」などの目標が大きく達成されてきております。
歩くのも日によっては痛みが気になるので、杖をついて歩く日もありますが、1日中ベッドで休むということがなくなり、楽しみだったデイサービスにも週2回行けるようにまで復帰することができました。
〔膝関節の痛み〕
痛みの強さがピークの時よりも楽になっているようです。
腰と指の方を重点的におこなっていたので、まだ課題が残る状態ではありますが、平坦なところは普通に歩けているとのことです。
駅の階段などでは、まだ手すりを使わないと不安ですし、坂道も休み休み歩く必要がありますが、平坦な道を歩けるようになったのを実感として前進しているとおっしゃっていました。
〔首の痛み〕
首の骨(頸椎)の変形もあり、特に後ろを向く動作が辛かったり、いろんな枕を使っても合わない状態で横になっている時にも痛みが出て、寝つきが悪い日が続いておりましす。
今後の課題
今後の課題としましては、今まで日常生活でスムーズに動きたいという要望を重視していたため、腰や膝の割合が多かったですが、これからは首の施術を入念におこなっていき、スムーズに動かせるようにしたり、睡眠の質を高められるようにしていきたいと思います。
腰や膝の痛みも完全に消えてはいないので、引き続きマッサージや鍼灸で次のステップを目指して施術をしていきます。
また、リウマチの場合、肺炎などの合併症が恐いので、免疫力を高めるように東洋医学的な観点や、漢方の吸収力を高めるように胃腸のツボなどを活用しながら総合的にアプローチをしていきたいと思っています。
スタッフのコメント
とにかく、施術を開始した時には全身辛いところばかりで、ただただ生活が辛そうな印象でしたが、施術後や施術を続けていくうちに良い状態の時間が少しずつ増えてきて、前向きになられました。
会話でも、「散歩ができるようになりたい」「近くのスーパーまで行けるようになりたい」など、外に出る事への関心が高まり、それがモチベーションとなっているようでした。
スムーズに歩けるようになった時には、2人で喜びましたし、ご家族からも嬉しいお言葉ももらえて本当に良かったです。
ただ、まだまだ改善の余地がありますので、これからも一緒に前進していけたらと思います。
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